予備試験の模試ってどれを受ければいいんだろうか?
そもそも予備試験って模試を受ける必要があるの?
予備試験は、短答式試験、論文式試験、口述式試験という3段階の試験があります。
それぞれの模試があるので、どれくらい受ければいいのか迷いますよね。
結論から言うと、
- 短答模試は2回以上受けるのがオススメ
- 論文模試は余裕があれば受けてもいいかも
- 口述模試は受けられるだけ受けるべき
ということになります。
それぞれの理由は、
- 短答模試は、初見の問題で合格点との距離を測る良い機会だから
- 論文模試は、短答式試験後の時間がないので余裕があるときだけでOK
- 口述模試は、口述対策には実践が一番なのに、機会が少ないからできるだけ受けるべき
という理由です。
オススメの模試も紹介しますので、ぜひ模試を受けるか・模試選びの参考にして下さい。
※この記事は、更新日現在の情報をもとに作成しています。今後公開される情報によっては変更される場合がありますので、必ず予備校の公式サイトをご確認ください。
1 予備試験のおすすめ短答模試
短答模試は、2回以上受けるのがオススメです。しかし、いろいろな予備校で模試を実施しているので、ランキング形式で紹介します。
予備試験のおすすめ短答模試ランキングは以下のとおりです。
模試選びの参考にしてみて下さい。
2 予備試験のおすすめ論文模試
論文模試は、余裕があったら受けるのがオススメです。
そこで、ランキング形式ではなく、おすすめの論文模試を紹介します。
まだ模試の情報が公開されていないものもあるため、中には答練もありますが、後で説明するように答練を模試のように活用することも可能ですから参考にしてみてください。
1 アガルート 【2024年合格目標】司法試験|予備試験答練
受験生に人気のあるアガルートの予備試験答練です。
法律基本科目のみの答練で、4回ずつ、答案添削ありという特徴があります。
代金は75,000円(消費税抜)です。
(ときどき10%OFFセールをやっていることもありますので注文の時はセールがないか調べてみましょう)
4回もの答練を受けることができて、75,000円というのは破格の値段ですね
論文式試験の直前に受講するというよりは、短答式試験よりも前に受けて早めの方向修正をするために利用するのがいいでしょう。
2 辰巳法律研究所 予備試験公開模試
辰巳法律研究所が実施する論文式試験の模試です。
まだ情報は公開されていませんが、毎年受講生もそこそこいる定評のある模試です。
他の予備校に比べて解説やアフターフォローに癖がある気はしますが、問題の質には定評があります。
3 伊藤塾 2024年合格目標 コンプリート論文答練
伊藤塾が実施する予備試験対策用の論文答練です。
1stタームと2stタームがあるので、全科目を2巡することができます。
法律基本科目のみの各タームごとの金額は57,800円
法律基本科目2ターム合計の金額は113,000円
法律実務基礎科目も含めた2ターム合計の金額は126,800円
となっています。
Web(通信)での受講と、教室での受講がありますので自分に適した方法で受講することが可能です。
細かい採点基準があって実践的な問題を解くことができるのがコンプリート論文答練の良いところです。
3 予備試験のおすすめ口述模試はなし!全て受けるべき!
口述の対策は、実際に模試のような形式で練習をするのが一番効果的です。
しかしながら、口述模試の数は多くありません。
だから、受けることができる模試は受けておくのがベストです。
質がいいかとかはあまり気にせず、口述試験の練習ができると思ってとりあえず受けてみましょう。
4 2024年予備試験の模試スケジュール
短答模試のスケジュール【終了】
LEC 予備試験全国短答ファイナル模試 | 第1回 2024年5月24日(金)・25日(土)・26日(日) 第2回 2024年6月21日(金)・22日(土)・23日(日) |
伊藤塾 2024年 予備試験 全国公開 短答模試 | 東京会場 2024年6月22日(土)・23日(日) 大阪会場 2024年6月22日(土)・23日(日) 札幌会場 2024年6月22日(土) 仙台会場 2024年6月22日(土) 名古屋会場 2024年6月22日(土) 福岡会場 2024年6月22日(土) 東京校 2024年6月27日(木)・28日(金)・29日(土)・30日(日) |
辰巳法律研究所 予備試験・総択 | 東京会場 2024年6月16日(日) |
論文模試のスケジュール
論文模試のスケジュールはまだ出ていませんが、昨年のスケジュールですと8月中旬から下旬にかけて実施されています。
会場受験の場合、定員が設けられていることもあるので、受講する場合には早めに申し込みをするようにしましょう。
口述模試のスケジュール
口述模試のスケジュールはまだ出ていませんが、例年論文式試験の合格発表直後に詳細なスケジュールが公開されます。
口述模試は一人一人時間をかけて行う都合上、受講できる人数の制限があります。
ゆっくりしていると定員に達してしまうので、迷わず早めに申し込みをしましょう。
ちなみに、例年論文式試験合格発表から1〜2週間後に開かれることが多いです。
5 予備試験の短答模試は2回以上受けるべき!その3つの理由
①短答模試で見たことがない問題が解けるから
短答対策の基本は、過去問を繰り返し解くことです。
しかし、何度も何度も同じ並びの問題を解いてしまうと、緊張感がなくなってついつい自分に甘くなってしまいます。
短答模試では初見の問題を解く機会ですので、2回以上受けるのがいいでしょう。
②初見の問題で何点が取れるか試せるから
予備試験の短答式試験は、合格点に達した人が合格する試験です。
そのため、自分が短答式試験で何点をとれる人間であるのかを把握しておくことは非常に重要です。例年の合格点よりも低い点数しかとれないのであれば、もっと点数がとれるように勉強するしかありませんし、余裕で合格点を上回るようであれば論文の勉強にウエイトをおくべきです。
何点取れるのかを把握するのは短答の過去問集を解くだけでは困難です。
なぜなら
- 分野別や選択肢別に分かれていて、予備試験本番の問題形式と異なるから
- なんとなく解けている気がして実際の数字を認識できないから
からです。
初見の問題を解くということができるという意味でも模試を受けてみるといいでしょう。
③2回以上受ければ安定して点数を取れるか確認できるから
本番は一回勝負ですので、安定して点数が取れるかを確認するためにも2回以上受けるのがおすすめです。
模試を一回だけ受けて偶然高得点が取れた場合、それで油断して短答の対策時間を減らしてしまうおそれがあります。しかし、それが偶然だとしたら本番では短答式試験に落ちてしまうことになります。
予備試験の本番でさえ、過去に短答式試験に受かったことがある人が落ちることがあるのです。
模試でもそのような上振れ、下振れがありますので、2回以上受けた方がいいということになるでしょう。
6 予備試験の論文模試は「余裕があれば」受けるべき!
予備試験の論文式試験は余裕があるときにだけ受けるべきです。
なぜなら、予備試験の短答式試験後、論文式試験までの時間が短く、模試を受ける時間があったら少しでも過去問集を解くなどした方が点数が伸びる期待値が高いからです。
予備試験の論文式試験は、想像しているよりもレベルが高くありません。模試で得られるメリットよりも、勉強時間を少しでも伸ばした方が他の受験生より有利になれます。
相対評価の試験なので、少しでも他の受験生より有利になれる選択肢を選ぶべきなのです。
それでも、「予備試験の論文式試験の模試を受けたい」と考えてしまう方は、答練を模試のように解いてみることをおすすめします。
短答式試験よりも3ヶ月ほど前に時間管理ができているかを把握する目的で答練を利用するのがいいかもしれません。
7 予備試験の模試の活用方法を分かりやすく解説
7-1 できれば会場で受ける
模試を受けるのであれば、会場(予備校でも可)で受けてみましょう。
会場で受けるメリットには以下のようなものがあります。
- 時間をきっちり測れるので自分に厳しくできる
- 他の受験生がいるという環境で問題を解く経験ができる
- 本番のスケジュールをイメージして準備ができる
他の受験生がいる環境というのは想像以上にストレスになることがあります。
経験がある方もいると思いますが、「この問題難しいと思うのに、周りはすごく手が動いている。どうしよう……」などのストレスは想像以上です。
こういったストレスがあるということを把握しておくだけでも、本番での想定外が一つ減るので有利になります。
7-2 当日のことをイメージして、朝から夜までシミュレーションしてみる
予備試験は、
- 短答式試験は司法試験よりも科目数が多い
- 論文式試験は司法試験よりも短い日程で、同じだけの科目を受ける
という特徴があります。
つまり、試験当日に持っていく事前確認用の教材が多くなりがちなのです。
しかし、本番では時間の関係で、持っていったものを全て確認することはできません。だからこそ、模試のときにどのくらいの教材があれば過不足ないのかをシミュレーションしてみましょう。
過不足があれば、それを本番で修正すればいいのです。
他にも、
などを試してみるのがいいでしょう。
7-3 早めに受けて修正点を見つける
予備試験は、短答式試験→論文式試験→口述式試験という3段階の試験で、それぞれの間隔は長いとは言えません。
間隔が短いからこそ、模試を受けるときには、できる限り早いタイミングで受けて、早く修正点を見つけられるようにしましょう。
論文式試験の模試については、短答式試験よりも前に答練を模試代わりにして受けてみるのもいいと思います。
8 よくある質問
Q.答練まで受ける必要はあるの?
答練まで受ける必要は必ずしもありません。
理由は、
- 答練の質が高いとは言えないから
- 司法試験・予備試験の過去問を解くだけでも時間が足りないから
です。
答練は、変にオリジナル性を出そうとしていて、肝心の問題の質がいいとは言えないことが多いです。
問題の質が良い司法試験・予備試験の過去問とは差別化を図ろうとしているようです。
そして、司法試験と予備試験の過去問はとてもじゃありませんが、解ききれないほどの問題数があります。
そのため、答練を受けている暇がないということになります。
答練を受けるということを全く否定するわけではありませんが、答練を受けるのであれば答練を受ける目的を明確にしましょう。
Q.まだ受かる気がしないけど模試を受けてみた方がいいの?
結論から言いますと、短答式試験の模試であれば受けてみてもいいですが、論文式試験の模試は受ける必要はありません。
まだ受かる気がしないとしても、短答式試験であれば合計点が出るので、合格点との距離を定量的に図ることができます。
論文式試験でも点数は出ますが、答練と本番の試験では採点方式が異なるので点数は参考になりません。
そして、まだ受かる気がしないくらいの気持ちであれば、模試を受ける時間で自分に足りないと思う勉強をした方が合格の可能性を高めます。
短答式試験終了から論文式試験までの時間も長くはありません。
受かるかもしれないと思ったら論文式試験の模試を受けてみてもいいでしょう。
9 まとめ
最後に、改めて予備試験の模試に対する考え方を確認しておきます。
- 短答模試は2回以上受けるのがオススメ
- 論文模試は余裕があれば受けてもいいかも
- 口述模試は受けられるだけ受けるべき
予備試験受験生はとにかく時間がないので、模試を受けるとしても目標を持って受講するべきです。
どうすれば予備試験に合格できるのかという点から立ち返って模試の受講を検討してみましょう。
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